この5大指標で会社の財政状態、経営成績が判断できます。
- 1. 収益力
- 総資本経常利益率 = 経常利益 ÷ 総資本 × 100
法人が運用・投資しているすべての資本に対してどれだけの利益を確保することができたかを示します。この比率が高いほど総資本を有効的に活用しているといえます。
又、収益性が良いとは少ない投資でより多くの利益を上げることを意味します。
- 2. 活動力
- 総資本回転率 = 売上 ÷ 総資本
総資本回転率とは、1年間に総資本が売上に対して何回転しているかをとらえることによって総資本の運用効率を示したものです。ここでいう1回転とは、総資本1億円に対し売上も1億円あったことを示します。
- 3. 短期安全性(短期不況抵抗力)
- 流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
最も端的に支払能力を示す比率です。支払資金としての最低必要額は1年以内に支払期限が到来する流動負債であり、その支払いに対応する資金は1年以内に現金化できる流動資産となります。そこで、流動負債に対する流動資産の大きさを確認するのが流動比率で、短期的な支払能力を示しています。比率が大きいほど支払資金に余裕があります。尚、流動資産から流動負債を差し引いた額が、自由になる資金=支払資金残高となります。
流動資産は流動負債以上あるべきで、理想的には200%以上あることが望ましい。そのため『2対1の法則』といわれている。しかし、現実には130%以上あればよいとしている場合が多い。
- 4. 長期安定性(長期不況抵抗力)
- 固定比率 = 固定資産 ÷ 自己資本 × 100
流動比率が短期資金の安定性を示すのに対し、固定比率は長期資金の安定性を示めします。固定資産につぎ込んだ資産は、1年以上長期にわたって社内に固定されるので、返済義務のある資本を当てるより自己資本で賄うことが理想です。そこで自己資本に対する固定資産の大きさを確認するのが固定比率です。比率が小さいほど安定力が大きいといえます。この比率が100%を下回るということは、固定資産を借金に依存しないですべて自前の資金で賄っていることになり、それだけ中長期の資金繰りの面から安定性が高くなります。
- 5. 成長力
- 当期売上 ÷ 前期売上
売上全体の成長率を見るのと同時に、どのような製品、サービスが伸びているのか、経営戦略上、どの部門に力を入れようとしているのかを見ておくことが重要です。